「もうすぐ12月も半分だね。」
などと暢気なことを言いながら、縫物をしてお客様を待つ時間は、とても静か。
針仕事をする「こばしりE」と、なんとなく昔の話になった。
写真は、こばしりEが8歳の時に父親に買ってもらって、とても大切にしていたという木箱の蓋。(縦20㎝・横15㎝・高さ5㎝)
もう、74年も前の物だ。
にしては、なかなかオシャレである。
よ~~~く見ていただくと、木箱の裏に何か英語のようなものが書き入れてある。
昭和12年、釧路で生まれ育った「こばしりE」は、8歳で終戦を迎えた。
終戦を迎えると、釧路の町はたくさんの外国人の軍人さんが町を歩いていたそうだ。
何を血迷ったのか、8歳の少女は「ただ家の前を歩いていただけの軍人さん」に父から買ってもらったこの大切な木箱を差し出して「サインしてください。」と言った。
軍人さんは「こんなきれいな箱に自分の名前を書いていいのか?」と困惑したらしいが、8歳の少女の願いは聞き入れられた。
縫物をしている「こばしりE」に「なんでそんなことしたの?」と聞いてみた。
こばしりE「さあ????」
こばしりEは、今でも時々思わぬことをする・・・。
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